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ムッシュ@Paris後編(ムッシュその6) [フランスの思い出]

(これまでの話) ルーアンからパリに小旅行にでかけたムッシュ率いる4人組 旅の二日目は各自自由行動となったのですが、初パリのムッシュが訪れるのをご所望された場所は、 凱旋門でもエッフェル塔でもルーブルでもオルセーでも、はたまたオペラ座でもなく、 東洋美術の収集で有名なギメ美術館 深い、深すぎるぜムッシュ・・・ そしてその願望を成し遂げたムッシュは「パリに来た目的を果たした」と言って一人パリの街へと消えていったのでした。 その日の夕方、僕はパリに住む友だちの家に行く前に、荷物を取りにホテルに戻ろうとしたのですが、入り口のカギを預けたはずのムッシュは約束の時間に現れず・・・

『だから言わんこっちゃない・・・』
ギメ美を出たところでムッシュにカギを預けたときによぎった不安が、こうも見事に現実化してしまうとは、「思考は現実化する」のナポレオン・ヒルも脱力するにちがいありません。
僕はなすすべもなくホテルの前に突っ立っているしかできず、時間だけが空しく過ぎ去っていきます。
言うまでもありません(鳩山口調)、『ひょっとしたら・・・』と一縷の望みをかけてホテルの扉を押してみましたが、扉はやはりロックされたままです。

『おのれ、Mさんめ・・・』と心の中で約束の時間を守らないMさんに怒りを覚えながらも、また同時に
『初めてのパリなんだし、どこかでホテルへの帰り道がわからなくなっているのかも・・・』
などと逆にムッシュのことを心配しながらも、とにかく『ムッシュよ、早く現れてくれ』と望むばかりです。
ときどきムッシュが「すいません、遅れましたっ!」と息せき切らしながら走ってくるやもしれぬ、メトロの駅から来るなら、あっち側からくるはずだ等と辺りをキョロキョロと見渡してはみるものの、そんな気配は微塵も感じられず20分くらいの時間が経過しました。

『あぁ・・・アルノー(友人)との約束の時間が・・・』とイライラしながら待っていたその時、ホテルの入り口に一台の車が止まり、一人の男性が出てきました。彼は僕に気づくと
「アンタそこで何をしてんの?」
と声をかけてきました。
なんと今朝、僕に日本人旅行客たちへの通訳を頼んできたホテルのオジサンです。
まさに「情けは人のためならず」。その日の朝にオジサンの頼みを引き受けていたおかげで、オジサンは僕の顔を覚えてくれていて、それで声をかけてくれたのでした。

『救世主現る!』って感じで、僕はそのオジサンに駆け寄り、
「4時に連れとここで待ち合わせてたが、そいつがカギを持ったまま帰ってこないから中に入ることができない」と説明すると、オジサンは衝撃的な告発を・・・

「彼ならもうホテルに帰ってきてるよ」


名称未設定 1.jpg

ぬぁ〜〜〜にぃぃぃいいいいっ!!!
あのオッサン、とっくに帰ってきてるんかいっ!!!

僕はオジサンに扉を開けてもらうやいなや、ホテルの階段を駆け上がり、部屋に向かいました。扉のノブに手をかけて開けようとしたのですが、カギがかかっていて開きません。
僕はドアをノックしながら
「Mさん!ちょっとMさんっ!」と呼びました。当然のことながら、声はややキレ気味。
一応『Mさん』などと呼んではいますが、心の中では
「おいコラ、オッサン、早よ出てこいやぁっ!!!」
というレベルです。

すると扉の向こうから
「えっ、・・・は、はい?・・・あっ・・・ちょ、ちょっと待って・・・」
とうろたえ気味のムッシュの声が・・・
大人げないと言われればその通りですが、ホテルの外でさんざん待たせておきながら、まだそれでも『待て』と言うムッシュの態度に、僕はさらにまた頭に来て
「ちょっと早く開けてくださいよっ!」
とたたみかけるように言うと、しばらくしてガチャリとカギの開く音がして扉が開きました。
僕はその扉を押し開けながら部屋の中に足を踏み入れ
「Mさん、もうとっくに4時になってるじゃないですかっ!」
と憤懣やるかたないという感じで言うと、ムッシュは、
「あ・・・ご、ごめんなさい・・・」と言いながら、
「い、今ちょっと拝んでいて・・・」

「はぁ?拝む?」
と、ムッシュの視線の先にある部屋のテーブルに目をやると・・・
なんとそこにはルーアンのムッシュの家で見た
あの5体の神々のお姿が!!!


もうね、そら確かにね、宗教の力というものはすごいもんですよ・・・
パリやルーアンのカテドラルを見てもね、よくもまぁこんなもん作ったなと、たいしたもんですねと、それをやってのけるのが「宗教」というもんなんですと・・・
でもね。今回の旅行にまでね。わざわざルーアンからね、神様御一行をお連れするのですかと・・・
もうこの際、はっきり言わせてもらいますが、
家で留守番してもーとけっ!!

要するに祈りを捧げるのに夢中になっていて約束の時間に出ていくことができなかったというのがムッシュの言い訳だったのですが、ゆっくり話を聞いているひまもなく、話はとりあえず帰ってからと、僕は荷物を取って友人の家に出かけたのでした。

そんなこんなで友人の家でのひと時を過ごして、その家を出る頃にはこっちの怒りもおさまったというか、逆にムッシュにあまり気にして欲しくないなと思いつつホテルに戻ると、OさんとU子さんもすでにホテルに戻ってきていました。
「ただいまー」と言って部屋の中に入ると、ムッシュを囲んでOさんとU子さんが何やら話をしている様子。ムッシュは元気がなさそうだったので、夕方のことを気にしているのかと思っていると、ムッシュは僕の姿を見て
「あ、foretさん、さっきはすみませんでした」と言ってくれました。
僕も「いや、まぁ、もういいですよ」と言いつつ、内心では『やっぱり気にしてたのか・・・』と、ちょっとキツイ言い方をしてしまったのかなと思っていると、Oさんが
「あのforetさん・・・実はムッシュがアリアンス(フランセーズ←語学学校)を辞めるって言ってるんですよ・・・」と言い出しました。
「えっ?辞める?まだフランスに来てひと月くらいしか経ってないのに?」
と僕がびっくりして言うと
「そうなんですよ。それでさっきからU子さんと一緒に考え直すように言ってるんですよ。」とOさん。

ムッシュに一体何があったのでしょうか?
(「後編」などと書いて置きながら、まだもう少し続いたりします・・・)


最後に・・・

このブログの趣旨とは異なることなので書くのは気が引けるのですが、みなさんは現在、民主党が永住外国人に地方参政権を付与するために動いていることをご存じでしょうか?
「永住外国人に参政権を付与する」というのは、実は民主党は随分と前から主張していることで、民主党の政策集にもかかげていることなのですが、夏の衆議院選挙の時にはこの主張をあえてマニフェストからは削除しています。なぜなら選挙前の新聞アンケートで95%以上の国民が外国人参政権に反対するという結果が出ており、マニフェストに載せたりすると選挙で不利になることが目に見えていたからです。
そんな法案を国会で多数を占めるようになった今、なんの国民的議論もなされないまま民主党は数の論理で押し通そうとしています。これに対して今開かれている国会の場で、数人の保守派議員が追及しているのですが、何故かその日に限ってNHKはテレビ中継を行っていません。
僕はこのような国民の目が届かないところで国家主権にもかかわるような重大な問題が決められようとしていることに大きな不安を覚えざるをえません。(現行の憲法では外国人に参政権を与えることは認められておらず、本来なら憲法改正にまで及ぶ話なのですが、民主党は都合の良い法解釈でこれを乗り切ろうとしています)
民主主義の国として、国民の目にしっかりと見える形で議論を行ってもらいたいと思います。
ちなみにオランダでは一足早く「友愛社会」を実現させてしまったために、移民が大量になだれ込み、まもなく国民の過半数がイスラム教徒になってしまうそうです。民主党は今、外国人住民基本法というものまで用意しており、この法案が通過すると、どんな形(不法滞在であっても)であれ、外国人が日本に5年住めば参政権にとどまらず、日本人と同等の権利を全て与えられるという、とんでもないことになってしまいます。しかもそこまでする理由が「日本は戦争中に外国の人々に苦しみをあたえたから」というのだから話になりません。こうなってしまうと中国から反日教育にどっぷりと漬かった大量の移民がこの国にやってくることは疑いもないことで、昨年の長野での聖火リレーのときに長野の町のあちこちで日本人をとりかこみ暴行を加える中国人の姿を目の当たりにした僕としては憂慮にたえません。
外国の人たちと共生することは大切なことです。しかし参政権まで差し出してまで融和しようとするなら、経済的にはまだ豊かで、かつ中国や韓国・北朝鮮のような反日国家にとりかもまれているこの国はとんでもない方向に向かって走り出しかねません。事実、今でも日本人が足を踏み入れにくいような場所が日本の中にあちこちとできつつあるような状況なのです。
この法案が絶対に通過しないよう、一人でも多くの国民が声をあげなければいけないと思っています。

※動画は自民党の稲田朋美議員の国会質疑のもよう。これでポッポが「慎重に議論を」といった翌日、民主党から議員立法での今国会での成立を目指すとの声があがるんだから、もーいや・・・
民主党議員が「外国人参政権と憲法」について、質問趣意書を提出しようとしたら、党の圧力で撤回させられたらしいです。なんというファシズム体質なんでしょうか。

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コメント 5

c-d-m

ムッシュの動向も気になりますが、こっちの追加の方もかなり気になっていました。
というか、実際は諸外国の人たちの方が日本人よりもこれらの流れに敏感に察知していると言うか、一抹の不安を感じているように思います。
とうの日本国民は殆どがお気楽な(気がついていない)状況。
日本のマスコミは何をしているのでしょう。
報道するために追いかけるものが違うやろが!と言いたくなります。
ムッシュに対するforetさんの一瞬の憤りと同じ位の閻魔様モードなエネルギーをこのファシストに(私も)感じました。^^;

by c-d-m (2009-11-12 18:31) 

Bonheur

ムッシュ・・・本当に信心深い方なんですね。そして、「言いすぎちゃったかな」と心配されるforetさんもお優しい方ですね。
「ぬぁ~にぃ~~」とお写真には、foretさんの狙い通り、大爆笑させていただきました。

外国人の方への参政権、子供手当、環境問題、、、すべてが、本当に、あぶなっかしく、はらはらしています。彼らは日本の国をどこへ持っていこうとしているのでしょうか?マスコミは芸能人の薬問題とか犯罪者の逮捕劇に注力していて、政治の問題には大騒ぎしていませんが、かなりの人が現在の状況を危惧していると思いますよ。なんとかできないかなあ。。
by Bonheur (2009-11-12 21:21) 

foret

★c-d-mさん
アメリカからすると「日本どうしちゃったの?」って感じでしょうね。
中国だって擦り寄り出した日本を逆に気味悪がっているみたいな・・・
マスコミに踊らされて「自民党にお灸をすえてやる」と、
何も考えずに上から目線で投票した有権者たちのせいで
日本人全員がお灸をすえられるハメになりそうです・・・

★Bonheurさん
ヨーロッパにいたときに、フランスやドイツの移民問題を目の当たりにしたこともあって、日本で同じことがホイホイと行われた日には、日本人だけでなく移民の人たちにとってもお互いにいがみ合う悲惨な運命が待ち受けている気がするんですよね。
マスコミはもう偏向した報道姿勢になっているので、まったく機能していません。さっさとつぶれてしまえって感じです。
by foret (2009-11-14 00:23) 

Bonheur

foretさん、ご無沙汰しております!
久々のコメント、ありがとうございました。
今年は、この記事の続きが拝見できるといいな・・・と思っております。
本年もどうぞ宜しくお願い致します。
foretさんにとっても素晴らしい一年となりますように!
by Bonheur (2011-01-02 11:04) 

キツネ


狐娘のお通りです♪
こちらでお待ちしております♪
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by キツネ (2011-10-29 06:39) 

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